AGTA(American Gem Trading Association)の情報によるとマダガスカル産のピンクサファイア
を処理したオレンジの色は表面拡散処理の可能性があると警告を発している。
それによるとピンクサファイアにボラックスという化学成分を表面から高熱で石の表面又は石の中に
オレンジ色を浸透させる方法で従来のブルーサファイアよりも浸透が深い為わかり難い。
表面に浸透したボラックスを取り省くため、表面を再研磨するとオレンジ色は少し薄くなり、結果的に
石の色はオレンジとピンクが混ざり天然のパパラチャの色になる。
この問題では日本と米国では見解が分かれており、日本では表面拡散処理は色の改変のため
必要な化学元素(着色剤)を人為的に添加するとあり、今回のパパラチャサファイアは着色に関与する
元素が拡散された痕跡が認められないと一部鑑別機関でその調査結果を発表している。
今後、宝石鑑別団体協議会においても調査・研究が行われ統一見解が発表されるものと思われる。
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